『漢語外來詞詞典』――日本語として読めば『漢語外來辭辭典』でしょうーーという中國の外來語辭典には、すでに中國語として定著した和製漢語が九百語近く収録されています。その中には、共産主義(簡體字では共產主義)や共鳴(簡體字では共鳴)、入口や出口や簡単(簡體字では簡單)など、ふつうの會話に使われそうな言葉も少なくない。その會話(簡體字では會話)もまた、この辭書には日本製であると記されています。古い漢語である出口は、(言葉を)口から出すの意ですが、もはや中國の若者には忘れられている古語らしい。いつか中國の青年にそのことを言ったら、「勉強になりました」とお禮を言われました。
萬葉仮名から一気に現代の漢語へ話を進めてしまいましたが、日本語が漢字を天才的に使いこなしてきたことは、おわかりいただきたと思います。
もう一つ付け加えますと、かつて無一文字だった日本語は、室町時代の後半、十六世紀には相同な「文字者」になっていた。『日葡辭書』という、宣教師たらが作った日本語=ポルトガル語辭書があります。長崎で一六○三年に出版されました(この出版という言葉も、和製漢語です)。この辭書にMonjixa(ポルトガル語式のローマ字表記)がいます。
《漢語外來詞詞典》——如果用日語來讀,應該是《漢語外來辭辭典》,這樣的一本記載來自中國的外來語詞典,收錄了將近九百條語法。在這其中,類似共産主義(簡體字寫做共產主義)や共鳴(簡體字寫做共鳴)、入口や出口や簡単(簡體字寫做簡單)等等,這樣日常對話中很少會用到的詞語也是有的。會話(簡體字寫做會話)這個詞語在這本詞典里,寫的是日本制造的一個詞語。古漢語出口,雖然是從口出來的意思,但似乎中國的年輕人已經不用這個意思了。之前曾經跟中國的年輕人提起這件事情,他們也會非常尊敬用“受教了”,類似的禮節回應我。
雖然從萬葉假名直接就跳到現代漢語,但我相信,日語在使用漢字的天才之處,大家應該也能從我剛剛的陳述之后窺探一二。
再說一件事,原本沒有文字存在的日語,在室町時代的后半期,十六世紀的時候,出現了“文字者”。在《日葡詞典》(主要是傳教士使用的詞典,長崎1603年出版,順帶一說,出版這個詞語,也是?和式漢語)。在這本詞典里,記載了Monjixa(葡萄牙語的羅馬字寫法)這個單詞。